YAPC::Asia Tokyo 2015に行ってきた
8/22(Fri)、8/23(Stu)の2日間、YAPC::Asia Tokyoに参加してきた。
YAPCについては、一昨年・昨年とはてブやTwitterで盛り上がっているのを見ていて、一度は行ってみたいなぁと思っていたら今年が最後らしいという情報を聞きつけて勢いで申し込んだ。なので、このYAPC::Asia Tokyo 2015が自分にとっては最初で最後のYAPC(になりそう)。
参加レポートとして、印象に残っている発表についての感想を書く。
1日目(8/22)
世界展開する大規模ウェブサービスのデプロイを支える技術 - YAPC::Asia Tokyo 2015
YAPCで一番最初に聞いた発表。 会社の業務でちょうど自動デプロイの環境構築をやっていたこともあって参加した。
会社は基本的にオンプレであり、自動デプロイについてもFabricっぽい社内独自の技術を使っていたので、共感できる部分が意外と少なかったというのが本音。本発表の対象であったMiiverseはAWSに乗っかっていて、紹介されていたConsulもクラウドであるからこそ活きるツールだと感じたので。
けれど、はてなや任天堂の人たちも紆余曲折を経て今の環境を作り上げることができたというのがわかったし、その点がすごくリアルに感じ取れて聞いていて楽しかった。
あとは、はてながこういう形の仕事をしているとは知らなかったので驚いた。自社サービスだけやっている会社だと思っていた。
TBD - YAPC::Asia Tokyo 2015
生Matz見れた。 「YAPCなのでRubyの話は封印します」という感じでスタートしたらその数分後に「ネタ切れなので、封印を解きます」といってRubyの話をしはじめたのがおもしろかった。個人的にRubyは好きなのでありがたい展開だったw
ただ、GILとかJITコンパイラとか言語の中の話(?)になると知識不足でわからないところも多く、もったいない感じだった。この辺はもっと勉強しないとなーと思った。
Perlの上にも三年 〜 ずっとイケてるサービスを作り続ける技術 〜 - YAPC::Asia Tokyo 2015
ベストトーク賞に選ばれた発表。 トーク概要を見ておもしろそうだなーと思って軽い気持ちで参加したら、人がめちゃくちゃいてまず驚いた。立ち見がいっぱいいた。
YAPC2日全体を見ても、この発表ほど盛り上がったのは無かった気がする。納得のベストトーク賞。
内容は、フレームワークとかオブジェクト指向とか名前付けなどてんこ盛りだったが、とりあえず『オブジェクト指向入門』と『エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計』という本が最高ということがわかったので、機会があった時に買いたいと思う。
で、自分の置かれている環境と比較して思ったことをいくつか。 はてなは、組織全体で開発・運用の問題をしっかりと認識していて、解決のために日々前進している感じがして、とても良いなと思った。
自分の環境は、コードの書き方や開発スタイルとか、サービスに直接的に効果が無いとされるものをやることはあまり歓迎されない雰囲気があって、こういうのをチームぐるみで推進していくがなかなか難しい。
隣の芝生は青く見える的なアレなのかもしれないけど、うちの開発環境もなんとかしたいなぁーと思った。
esa.io - 趣味から育てたWebサービスで生きていく - YAPC::Asia Tokyo 2015
esa.ioは個人的に使っていて満足度がすごい高いので、開催前から気になっていた発表の1つ。
サービス作るまでの話とか、開発する上での工夫とか色々聞けたけど、それよりもfukayatsuさんの開発スキルとかエネルギーが半端ないな〜と思った。RubyGemsとかChrome Extensionとか一杯作ってるし、そもそもesa自体もエンジニア1人であの完成度。
おそらく、ただ自分が好きなこと・楽しいことをやっているだけのことなんだろうけど、自分はやろうと思ってもなかなかできないのでただ尊敬。 自分も立ち止まらず「試行錯誤」しながら少しずつ前進するのが大切かな。
2日目(8/23)
3分でサービスのOSを入れ替える技術 - YAPC::Asia Tokyo 2015
3ヶ月後にCMを打つことになったサービスのインフラ面を整備したときの話。 このサービス、半分幻だと思っていたBlue-Green Deploymentを実現していた。ヤバい。
ただし、Blue-Green Deploymentを実現するには色々とやることがあったようで、どちらかというとそれらを1つずつこなしていたらBlue-Green Deploymentができる環境になっていたという印象をうけた。
puppet、aws、cloud-init、cap3、consul、mackerel、fluentd、packer...などなど大量のツール・仕組みが登場したが、正直ここまでの環境を整えるのはかなりハードルが高いと思った..。3ヶ月でここまでやってしまうペパボエンジニアのみなさん、すごすぎる。
HTTP2 時代の Web - YAPC::Asia Tokyo 2015
HTTP2の話。 この発表、めちゃくちゃわかりやすくて聞き入ってしまった。
非常に客観的にHTTP2の背景・現状・これからをまとめていて、今後自分たちがどうしていくべきか考えるとてもいいきっかけになったし、HTTP2にも興味がわいた。 HTTP/1.1とHTTP/2を比較したデモも印象的で、並列リクエストができるHTTP/2はめっちゃ早かった。
Jackさんはmozaic.fmというpodcastの配信もしているようなので、HTTP2の話があれば聞いてみようと思う。
最後に
YAPC::Asia最高でした。 今までいくつかの勉強会・イベントに参加してみたけどYAPCほど満足度の高いイベントはなかった。 半分勢いで参加したイベントだったけど、勢いに身を任せて良かった。
YAPCで学べたことを知識だけで終わらせないで、業務や趣味開発に活かせるようにしていきたい。